千葉和彦税理士事務所 宮城県塩釜市玉川1-2-40

事業承継対策・・いよいよ待ったなしか・・
(平成26年7月)

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 来年度の相続税増税を意識してか最近は相続、事業承継の相談が増えており、実際に毎月のように公正証書遺言の立ち合いがある。2012年問題(団塊の世代が一斉に65歳を迎えること)が叫ばれてから2年が過ぎ、いよいよ相続、事業承継問題は待ったなしの状況になってきているのだろう。勿論、社長の後ろ姿をみて育ってきた後継者がすでに決まっている会社もあるのだが、後継者に会社の財務の内容を尋ねてみると、決算書を社長に見せてもらったことがないのでわからないと言う驚きの声が返ってくることが少なくない。社長の方と言えば、「怖くて見せられないのですよ。決算書を見せたら後を継ぐ気がなくなるのではないかと思って・・・」と戦々恐々の体なのだ。

 後を継ぐということは自分の人生のみならず全社員の人生をも背負う大事業なのだ。それなのに財務内容も知らないで後を継いではいけない。もし継ぐものが借金と連帯保証だったら、たまったものではない。継いだはいいが、一生先代の債務を返済するために仕事をすることになる。そうならないためにも、しっかり後継者は財務内容を知らなければならないし、現社長も後継者に見せても恥ずかしくない内容にして引き継ぐ必要がある。債務超過の赤字会社を後継者に継がせては可哀そうだ。

 M&Aや廃業、清算といった道を除けば企業は存続することが最大の課題だ。その存続のための必須条件が、①後継者がいること②黒字であることである。突発的に大きな利益を出す必要はないが、適正な利益を毎期出し続けることが存続の条件だ。全体の70%が赤字会社と言われているが、まずは何はさておき黒字会社にならなければならない。黒字会社にする第一の条件は、社長の「何としても黒字にする。」という熱い熱意と覚悟、そしてやり続ける強い意志だ。黒字に対する執念とも言える。

 中小企業の最大の弱点は、計数管理が弱いことだが、赤字会社を見てみると、おしなべて計数管理がしっかりなされていない。笑い話ではないが、申告書が完成するまで赤字か黒字かもわからないという会社が結構ある。トップ自身が数字は、経理と会計事務所に任せておけばよいと軽く考えている傾向があるのだ。そのような社長に限って売り上げだけの数字は見ている。いわゆる「売上至上主義」と言われるものだ。それは時として、たとえ黒字になっても資金不足を生じさせる原因になる怖さを知らない。黒字にするということは、そう単純なことではないのだ。

 資金繰りを良くし、将来存続できる黒字会社になるには、計数管理をしっかりすることが一番重要となる。業績をタイムリーに把握できる仕組みを作り、競争激化による売上低下などもいち早く手を打つためだ。勿論過去の数字を正しく把握するだけでなく、一歩進んで「経営計画」を立て、それを実行するための行動計画を実行していく。その際、全社の意識を一つにするために、社長自らの言葉で「経営理念」を打ち立てることは言うまでもない。経営理念に従った経営目標をしっかり打ち立て、業績管理をしていくことが黒字化への一番の近道なのだ。そして、是非、今の会社を三代続く会社にするために黒字を出し続けられる仕組みを作ってほしいと願う。応援しています。

2014年6月30日(月)  著 者   税理士 千葉 和彦

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