千葉和彦税理士事務所 塩釜市玉川1-2-40

いよいよ今月(令和3101日)から「適格請求書発行事業者」の登録申請受付が始まりました!
            (令和3年10月)

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  すでに当社から消費税課税事業者の皆さんには案内が届いていることと思いますが、令和3年10月1日より「適格請求書発行事業者」の登録申請の受付が開始されました。当社では皆様の事務処理負担を軽減するために、希望者の方には代行して登録手続きを進めることにしました。


 インボイス制度の導入は、令和5年10月1日からになりますが、令和5年3月31日までの登録申請が必要です。登録することで登録番号が通知され、この登録番号、事業者名は国税庁のホームページで公表されます。令和5年10月1日からは、この登録を受けた事業者からの仕入れ以外は税額控除を受けることができなくなります。つまり登録を受けていない事業者から仕入れた場合は、控除を受けられない分余計に消費税を払うことになります。


  そこで懸念されるのが、登録をしていない事業者が、消費税分の値引きが要求されたり、取り引きをやめられたりする恐れがあるということです。アンケート調査ではこれまで通り取引を行うと答えた事業者は半分にも満たなかったようです。例えば、企業が自社の営業マンに対し免税事業者のタクシーには乗るなとお触れを出したりすることなども考えらえます。また農産物販売の農家などは、9割が免税農家ですので、市場から排除されることにならないか心配です。


  今回登録申請できるのは、基本的に消費税課税事業者です。もし免税事業者が登録するためには、課税事業者を選択した上で登録申請を行うかどうか検討が必要になります。そのため、当社では今回は免税事業者の方には、一律のご案内はしないことにしました。令和5年3月までじっくり検討しながら、どうするかを決めていただきたいと考えたからです。


  さて、免税事業者はインボイスを発行できないとすると、次のような場合はどうなるのだろうかと疑問が湧いてきます。例えば、不動産業者が消費者から不動産を購入した場合は?中古自動車販売業が消費者から車を購入した場合は?リサイクルショップは?いずれも消費者はインボイスを発行できないから、消費税仕入税額控除はできないということになってしまうのだろうか?ご安心ください。これらの場合は帳簿の保存だけで仕入税額控除が認められます。ただし、不動産業者が一般の方から建物を購入して転売した場合などは、建物は「棚卸資産」に該当するから仕入れ税額控除は認められますが、自己所有物件として賃貸を目的に建物を取得した場合には「固定資産」に該当するから特例適用対象とはならず、仕入税額控除が受けられませんので注意が必要です。


  いずれにしましても、このインボイス制度が始まりますと、経理事務も煩雑になり、社員教育も必要になります。今のうちからこのインボイス制度を勉強し、準備していくことが重要です。当社ではその支援もさせていただこうと思います。







2021年9月30日(木) 著 者 税理士  千葉 和彦